あたしの心に潜む闇は、誰にも気付かれずに、ゆっくりと、じっくりと、育っていく。

マスターにも気付かれずに……



和樹に、
『金のもうじゃだな』
って言われた時、本当は怖くて恐くて仕方なかった。

バレたんじゃないかと焦った。


だから、わざと強がった。


そうしないと、全てが崩れ落ちそうだったから。



嘘をつくしか、あたしがあたしでいられる道がなかった。