瞬はあたしの頭を見ると
「ボサボサ」
と、笑いながらもきれいに長い指を通して直してくれた。
瞬の手で頭を触られるのは心地いい。
「ん。戻った」
「あ、ありがと…」
五十嵐くんと目が合う。
なんかちょっと
嬉しそうな顔してる。
「よろしくな!綾瀬♪俺は五十嵐 光輝!」
瞬に負けないくらいの整った顔立ちを持っている五十嵐くん。
ニコッと笑って自己紹介してくれる姿を見て、
これは女の子にモテるなぁっと思った。
「う、うん。よろしくね!」
そんな様子を
紗希ちゃんは遠くから見ていたことなんて知らなかった。


