「先生…かぁ。それは見てみたいな」
ふふっと嬉しそうに笑ってる姿は
見惚れるほどきれい。
「あの…。海外に連れて行って仕事を継がせたいっていうのは…」
「あぁ…あれは嘘なの…。私、瞬に親らしいこと1度もしたことがなくて…。だから、今更なんだけど私のとこに来てくれたら…。それができるから…」
「そんな…。それ、瞬に言わないと!!誤解しちゃったままですよ!」
「どうせ信じてもらえないわ?だってずっと放っていたのは本当のことだもの」
「なんで…。瞬を置いて行ったんですか…?」
「…幼い瞬を、簡単に海外になんて連れて行けないわ…。
ちょうど幼稚園くらいの頃で、友達もできてきたときに…。あの子に悲しい想いをさせたくなかった」
…瞬…違うじゃん。
瞬はほったらかしにされてたんじゃない。
大切に想われていたんだよ…。


