「なんか…お前のお姉さんって…」
瞬が何かを言いかけた。
「うん、分かってるから。言わなくても分かってるから…」
あたしは呆れたように、言葉を遮りました。
「ていうか、どうすんの?」
瞬もちょっと危機感を持ってきたみたいで。
「どうしよう…。お姉ちゃんがお父さん達に言っちゃったら、瞬と暮らせなくなるのかな…」
それは、嫌だよ。
「…へぇ。そんなに俺と一緒がいいんだ」
ニヤッと笑ってあたしを見てきた。
「…そうだよ。だってやっと瞬と両想いになれたのに…」
転校して、離れちゃうなんて…。
そんなの嫌だ。
「なんか今日は素直だな?」
確かにこんなことを言ってしまうなんて
あたしの中で
瞬と一緒に暮らすってことは
楽しくて、大切なものになってきてるってことなのかな。


