握っていた手を離して

俺は氷枕を取りに行った。



「すぐ戻ってくるかろ、待ってろな?」


別に聞こえてるわけでもないけど

ちゃんとめいに言った。




冷凍庫にある氷枕を取りに行くと

すぐにめいのいる寝室に戻る。



今は1番近くにいてやりたい。



「めい…」


呼んでも返事はなく、寝息だけが聞こえる。


俺はそばに行き、もう一度手を握った。




めいの寝顔は心地よさそうで。


見惚れていると、俺も静かに目を閉じていた。