「どうしたんだよ?熱でおかしくなったか?」


笑いながらあたしの頭を撫でる。


「瞬のこと…っ。好きで…諦めなきゃいけないって思ってたけど…っ。はぁっ」


息が切れてきた。

体中が熱い。



しんどい。



「どうしても…はぁ…。諦め…られなかった…。はぁっ」



「…無理に喋るな。分かったから…」


瞬の冷たい手は

あたしの頬にきて…



気持ちよくて…。



「好きだから…もう、どこにも行かないでっ…」


頬に伝う涙は、しんどいからでたのか。


その涙を、瞬の指は静かに拭う。



あたしは静かに目を閉じた。