「まっ。焦らなくても、これから時間はたっぷりあるし。いつでもお前になんでもできるし…」
そう言って、瞬はあたしから離れて立ち上がる。
「だから、今はまだいいわ」
ニッと笑う、無邪気な笑顔。
「瞬…」
「ほら、買い物行こうぜ?またお前のハンバーグ食べたい」
ソファに倒れてるあたしに手を差し伸べる。
その手を取って、あたしは起き上がった。
「じゃあ、瞬のためにとびきり美味しいハンバーグ作ってあげる!」
私が得意気にそう言うと
「こがすなよ?」
と、けなしてくるけれど嫌味には聞こえなくて。
2人で手をつないで、近くのスーパーまで買い物に行った。


