「ん。家着いたよ」


あたしがさっきから1人で脳内で会話してると

瞬は家の鍵を開ける。



「ねぇ、瞬。これは夢かな?」


「はっ?何急に?変なの」



いや、今の君にだけは言われたくない!


「じゃあ、これで夢じゃないって分かる?」


瞬は握ってる手をギュッと強く握った。


温かい手の温度と、


男の子の力強さ。



うん。夢じゃない。

これは現実。



じゃあ、笑ってるこの瞬も本物。