帰り道。
瞬はあたしの手を掴んでいた。
スタスタと歩くのが速い瞬。
「ちょっ!瞬っ!待って!ちょっと速いっ」
あたし小走りになってるし!!
「なぁ」
瞬はくるっと振り返るとあたしを見る。
「…?」
あたしは首を傾げた。
「…なんで中津んちいたの?」
拗ねてるような顔でそんなことを聞くものから
可愛くておかしくて、
頬が緩む。
「気晴らしにショッピングに行こうと思ったら雨降ってきて、あたしがびしょびしょなの心配して家に連れてってくれたの」
「…気晴らし?」
ドキッ。
瞬のことでモヤモヤしてたから気晴らしなんて…言えませんよ。