「………」


半ば無理やり中津くんの家に連れて来られて。


「…っとー。タオル。これでいい?」


タオルをぽいっと渡される。



「ありがとう」


でも、家の人が誰もいないということは聞いてない。


「んー。やっぱそんなタオル1枚じゃ追いつかねーな?風呂!入ってこいよ!」


「はぁっ!?」


何考えてんの!?中津くん!



「だって風邪引くだろー?なんもしねーよ!ほらほら!」


「お風呂なんていいよ!あたし、帰る!」


「だーめ。それで風邪引かれたら俺のせいじゃん!んじゃ!ここで着替えて!服は…俺のパーカがあるからっと。下は…ジャージがあるかなー?」


「いいよ。ほんとに…着替えまで」


あたしはパーカを受け取りうつむく。