紗希は初めて知ったような顔をして驚く。
「むしろ、あたしが悪かったの。あの時、あたしはまだ先生になりたてで…瞬くんはいっぱいあたしを助けてくれたよね…?そんな大人な瞬くんに甘えてたんだ、私。瞬くんが大人びちゃったのは…私のせい」
「ねぇ…あたしに全部教えてよ…。あたし、分からない。2人のこと…」
「いい?瞬くん、紗希に話しても」
千鶴が俺に許可を求める。
「うん」
俺は頷いた。
外はいつの間にか太陽が消えて、
雨が降っていた。
「懐かしいなぁ…。ちょうどあたしが中学の先生になったとき…」
目を閉じて、
楽しそうに話す千鶴を見て、俺もあの時間を鮮明に思い出す。
俺の初恋…。


