さっきの出来事を思い出す。
少し気まずい…。
「なんでこんな時間に外にいるんだよ」
「…月がきれいだったから」
そう言うと瞬も上を見た。
「寒くねーの?」
あ、また心配してくれてる。
「大丈夫だよ」
って言ったくせに、
「くっしゅん!!」
くしゃみでちゃいました。
「体は素直だね」
そう言って、自分の羽織ってるパーカを脱いで
あたしにかぶせるように着させた。
「大丈夫だよ!瞬が寒いじゃん!」
「いーから。バカに風邪ひかれちゃ困る」
「何それ。………ありがと」
だから
そうやって優しくするの、ずるい。