「たっ…ただいまぁ〜…」 消えいるような声でつぶやく。 きっとこんなじゃ瞬がいても聞こえない。 あたしはゆっくりとリビングへ向かった。 瞬がいませんように。 でも、いますように。 ひょこっと顔をリビングに覗かせる。 瞬の後ろ姿があたしの目に映る。 いた。 どうしよう…。 声をかけるタイミングがわからなくなって、 一歩、歩み寄ろうとしたときだった。 ガタッ。 何もない床につまずいたあたし。 そのままバタンッ!と床に倒れた。