「はぁー。中津と仲良くしてるあんた見てうざいんじゃないの…?
望美ちゃんはブツブツと小さすぎな声で何か言う。
「えっ?なんて??」
「なんでもなーい。ただ、神谷くんも鈍感な女の子が近くにいて大変だなーって思って」
クスッとあたしを見て笑ってる望美ちゃん。
「えっ?どういうこと?」
「知ーらない♪自分で考えてみたら? まぁ、家帰ったら分かることかもよっ!」
「??」
ますます訳が分からなくなる。
「恋する乙女は悩まなくちゃね♪じゃ、あたしこっちだから」
そう言って分かれ道の細い道を曲がっていく。
あたしは望美ちゃんの背中に向かって
「望美ちゃん!ありがとう!頑張るね!」
大きく手を振って叫んだ。


