「両手、ふさがってるね?今ならめいになんでもできる」
そう言ってあたしの頬に手を添えてきた。
瞬の目はあたしを見つめていて
泡だらけの手だから抵抗もできない。
違う。
あたし、抵抗しようともしてない。
「なんでか、言ってよ?」
強引でずるい。
「……どんな匂いか…きっ…気になった…から?」
精いっぱいの言葉がこれ。
「それだけ?」
あたしは大きく首を上下にふって頷いた。
「ふーん。つまんねーの」
つまんないって言うわりには楽しそうな顔をしてる瞬。
「じゃ、俺もめいと同じ匂いになってくるかな」
そう言ってバスルームの方へ行ってしまった。


