恋嘩 《鉄は鉄でなら…壊せるかも!!!》
恋嘩は体を伸ばして、ナイフを口でくわえた。
恋嘩 《まずは手の鎖から…》
ガチッ…ガチッ…
恋嘩 《だめだッ…固い…》
ギリギリギリ…
ナイフでこすっても少し粉がこぼれるくらいで壊れない。
片方の手だけを抜こうと想っても…どうしても抜けない。
恋嘩 《もぅ!!なんなのよこれッ!!》
ガチッ!!!ガチッ!!!…スッ…
恋嘩 「痛ッッッ…」
カランッ…
勢いよくしすぎて、ナイフで手を切ってしまった。
血が溢れ、布はさっきよりも真っ赤に染まる。
恋嘩 「―――――ッッ」
痛みに堪えながら、もう一度ナイフをくわえて、鎖に突き刺す。
ガチッ…ガチッ…
恋嘩 《なんでッ…壊れてよッ…!!!》
いくらやっても壊れない…
恋嘩 《……痛いけど…腕を…引き千切るか…ナイフで切るしかない…。》
チラッと男達の喧嘩を見る。
恋嘩 《皆…血を流しても…アザができても…必死で戦ってる…》
恋嘩はガチガチ震えながら、ナイフを構える。
恋嘩 「はぁッ……はぁッ…」

