―――――トントントン…
美蘭 「どぉしたの?」
ドアの向こうから、愁洩の声を聞いてやってきた美蘭の声がした。
その声と同時にドアが開き、心配そうな表情の美蘭と諒弥が入ってきた。
愁洩 「熱…40度んなった…」
美蘭 「40度かぁ…今がピークみたぃね。」
諒弥 「なんか飲めるか?」
薄目でぼーっと天井を眺めている恋嘩に声をかける諒弥。
恋嘩 「…いらない…」
美蘭 「だめよ。なんか飲まなきゃ。点滴しなきゃいけないよ?」
恋嘩 「…やだ…」
恋嘩はゆっくり体を起こした。
愁洩 「ほら…飲めっか?」
恋嘩 「うん…」
愁洩が恋嘩の口にコップを近づけ、ゆっくりと恋嘩がそれを飲んだ。
コクッ…
美蘭 「そーそー。ちょっとずつでいいから飲みなよ。」
恋嘩 「うん……はぁ〜…」
美蘭 「じゃぁ…寝ときなよ。きっと熱も引くと思うよ?」
恋嘩 「うん…ありがとぉ…」
もう一度、美蘭と諒弥は部屋を出て行った。
――――――――パタン。
恋嘩が目を瞑ろうとすると、傍で心配そうに恋嘩を見ている愁洩が目に入った。
恋嘩 「愁洩は寝ないの…?」
愁洩 「いや…俺は起きとく。」
恋嘩 「…そー?じゃぁ…おやすみ…」
愁洩 「おやすみ。」
―――――そして数時間後
愁洩 「―――――ッッ…あれ?俺…寝てたんか…?」
恋嘩の寝ているベットに寄りかかって、愁洩も眠っていた。
ふと恋嘩の様子を見ると、落ち着いて眠っている。
恋嘩 「すー…すー…」
愁洩 「ふー…ちゃんと寝てんな。」

