好きになった人、愛した人。

きっと、心細いだろう。


会いたいと、願うだろう。


それでも、あたしはそんな奈生を置いてコンテストを受けることができるだろうか。


うつむいたままでいると、「なにか、悩みがあるのか?」と、太一が聞いてきた。


「ん……ちょっとね」


「言えないような、ことか?」