その質問に、ヒナタは当然というようにうなづいた。


「抱き合っててさ、これ以上体は近づけないってわかった時に、もう死ぬ以外に近づく方法はないんだって、思っちゃった」


そう答えて照れ隠しにペロッと舌を出して見せる。


心の距離はもっと近くを望んでいるのに、体の距離が邪魔をする。


「でもさ、ほんの一瞬だよ? 毎回毎回そんな感情になってたら、身が持たないし」


「そっか……。そういうの、自然とおさまるかな?」


「おさまるよ。ずっと一緒にいてお互い分かり合えてくれば」


ずっと一緒に……。