好きになった人、愛した人。

今まで引きこもっていたせいで、焦りがあるのかもしれない。


「せめて、バイトでもできないの? ほら、チハヤだってしてるし」


叔母さんの口から出たあたしの名前に、ドキッとする。


横目で太一を見ると、太一は無言のままうつむいていた。


「そうだな。チハヤの紹介でバイトを始めたらどうだ? 2人一緒なら何かあってもチハヤがカバーしてくれる」


やめて。


背中に冷や汗をかく。