その公園は大きな森みたいな公園だった。 噴水から伸びる何本もの道が森の方へ放射状に続いている。 ベビーカーを押すお母さんがいて、おしゃれな大学生がいて。 それに会社員も。 夕方の皆が帰る時間は人通りも多かった。 噴水は大きく、夏のこの時期には涼しかった。 小学生が噴水の近くで水を触っている。 すごく涼しそう。 あたしはベンチに座り暫くボーッとしていた。 「はぁ…」