気を使ってるのか?


智美ちゃんと渓君は、二人して前を歩く。


言葉がなかなか出ない…。


「あいつ。もうすぐ退院できるとよいな!」


「だよね!一緒に旅行行けるといーね。」


「………。」


せっかくの会話もなかなか続かない。


意識しすぎかな?


智美ちゃんも緊張してるんだろうなぁ。


後ろから、エールを送る。


「渓君、大丈夫?」


カラオケでドンチャン騒ぎしたって、聞いたけど。


あれから、どうなったんだろうと心配してた事を武司君に伝えた。


「まぁ。時間の問題かな?
あいつは合コンやるって!張り切ってるよ。」


ニヤニヤしながら答えるんだけど。


私は、苦笑い。


「合コンねぇ!渓君らしい…。」


「美佐ちゃんは?合コンとか行かないの?」


「へっ?」


武司君?そんな!

質問するの?


「ないない!!一度もないよ!」

首を大きく横に振る!


頬が赤くなる。


「凄いリアクションだな!」


武司君が笑ってるんですけど!

そんなに笑わなくても……


「美佐ちゃんて!本当面白いよな!アハハ!」


「………。」


あれ?


なんで?


涙が…。


出てきちゃった!


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