歩いて10分位にある私の家なんだけど。


今は足がガクガクして時間の感覚ないんだけど。


「ここから…。家なんだ。」


愛子以外の三人は、足が止まりびっくりしている!


庭を、家庭農園のように、お父さんがやっている敷地と、庭には小さい池があって、鯉が泳いでる。


「凄い!!美佐ちゃん家が見えないよ?」


智美ちゃんがはしゃぐんだけど。


「この庭沿いを、左に曲がると見えるよ!」


愛子が私の代わりに言ってくれてた。


「やっぱり、お嬢様じゃん!」

渓君もそう言いながら


「スゲー!」


しか言わない。


「美佐ちゃん!恵まれてるよ!」


武司君の感想。


恵まれているか!


愛子が初めて来た時も、同じ事言ってたな!


武司君の言葉が私の心に響いた。


みんなが凄いばかり言うから!

改めて両親に感謝をしないとな。


生憎家には、誰もいなかった。

今日お母さんは当直の日だ。


渓君たちは、物珍しげに辺りを見渡し、ようやく私の部屋に着いた。


沢山のパンフレットを、机に並べてみる。


「やっぱり!夏は、海だよー」

渓君が、はっきり答えた。


「武司は?」


愛子も早速質問。


「そうだな!山もいいんだけど、俺もどちらかと言えば海派だな〜。」


みんな、それぞれパンフレットを真剣に見ながら、意見を言った。


私はどちらでも?


いいんだけどね!



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