昨日の様に、武司君の後ろを歩く。

やっぱり?


後輩達が武司君の事、見ているよ?


でも、武司君は普通に話しかけてくる。


「自転車はまだ直らないんだ?」


「うん…」


武司君と、毎日バスに乗って、来たいから!

そう言いたいけど、無理!

焦るなって…!


「昨日の事なんだけど…?」


武司君はどう見たんだろうか?

すごく、気になって仕方ない!

「かず君とは、一年生の時、付き合っていたの…」


私は、勇気を出して言った。


「おっはよー!」

背後からいきなり、私の背中を叩き、朝からテンション高いんだけど?


誰?


私と、武司君が後ろを振り返ると!


「愛子?」


私は、愛子を睨みつける。


せっかく!聞き出そうと、話ししてたのにー!


「おはよう!愛子!」


一歩先を歩く武司君に、愛子は並んでる!


愛子は、気を遣って。


「美佐、遅いよ!置いてくよ」

手招きして。


「美佐って!妹みたいでさぁー結構可愛いんだよねー!!」


何で?

愛子がアピールしてるのよ!


私は、走って二人に並んだ。


「愛子は誠先輩とうまくいってるのか?」


「勿論よー!武司こそどうなの?」


愛子!急にその質問して?



心の準備ってものがー!


出来てないんだけどぉ!

「俺?」

「そう!俺!」


愛子が武司君の顔を見ながら言った。

恐る恐る、武司君の顔を見た。


「いないよ!」


マジで?

心の中で叫んだ!


「美佐も彼氏いないしぃ…私だけ?幸せ者って!」


愛子!

もう、やめてってばっ!

愛子が笑った。

武司君も笑ってた。

私も…笑うしかなかった。


相変わらず、後輩たちの、目線は武司君で…!

だけど。


武司君に彼女がいない事が分かって、ちょっと嬉しくなった!