美佐ちゃん家は豪邸だった。


本当に恵まれて、温かい家庭で育ったんだな。


自分では?


お嬢様って、言われるのは好きではないみたいだけど…。


家庭に恵まれる位、自慢しても良いと思うよ。


でも?


そういうのを、あからさまに言う子じゃないのも?


美佐ちゃんのいい所なんだよな。


ドキドキしながらも?


冷静さを失わないようにしていた。


先輩が言っていた。


クールに見える!


多分そういう事なのかな?


案外、取っ付きにくいかもしれない。


皆で、沢山のパンフレットを見た。


山も海も皆で行ければ、楽しいし。


俺は、正直それどころではなかった


美佐ちゃんの、可愛い部屋に?

頭の中、ヤバイ…?


所々に、


ぬいぐるみとかアジアンチックな小物とか、そしてソファーまで。


彼女の日常が伝わってきて!


なかなか、集中できない。


俺はアホか?


愛子が、指揮を取って色んな案を出している。


渓が言う通り?


お目当ての美佐ちゃんが行くのなら、何処でも構わない。


「海に決まりね!」


ただ……


俺の気持ちにある、モヤモヤしたものが消えなかった。


かず。


なんで?あいつも旅行に、行くのか!


見舞い行って、美佐ちゃんと、寄りが戻ったんじゃないか?


そればかり、考えていた、自分が嫌だった。


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