もういい加減堪えら
れなくて



「いい加減はなしてよ!」


あたしは速見を睨みつけた。


グッ



「いたっ」


「離さねぇよ。お前昔の俺に似てるからだからほっとけねんだよ」



ドキッ



またあの目。
なんでも見透かしたような目



あたしのこと
見透かしてそうで嫌




速見がより一層
掴んだ腕が痛い……



「…そんなこと言われたってあたし速見と関わりたくない」



もう深みに嵌まりたくない
誰かといて
あたしのせいで
傷付つけたくない


お願いだから
あたしの中に入って
来ないで




「俺は…「あら、イケないもの見ちゃったかしら?」



「な、なるちゃん?!」


声がしたほうを見たら
そこにはなるちゃんがいた。



「速見君、次授業じゃない?もうチャイムなるわよ?」



あ、なるちゃん………



「……ああ。今行くべ」



ガラッ



コソ



「………ッ?!」



速見はあたしから
離れて保健室から
出ていった



『俺は諦めないからな』


去り際にあたしの耳元で
この一言を残して