カッ!と目を開いた落合は、俺の胸倉を掴む。振り払えなかったのはその目に涙が溜まっていたからだった。く、苦しい……! 「ぼ、僕が沙羅ちゃんを好きだと知っててそんな事を言うのか!?」 「ちょ、落ち着けって。何か変な誤解してるから…」 「親友だと思ってたのに…!」 「嘘つけ!お前が俺を親友!?寝言も良いとこだぜ!なら俺の名前言ってみろよ!!」 「……」 「……」 「……パウエル。」 「誰だよ!?」 日本人ですらねえし!! せめて日本語にしてくれ!! 寧ろ俺が泣きたくなった。