FRYING HIGH!

~ 愛side ~


行ってくれたことに


一安心した


「ふぅー。行ったな。

 奇跡的に乗り切ったぞ!」


そう言って真琴は笑ったけど


あたしは笑えない


「なんだよ。

 嬉しくねぇのか?」


いや、嬉しいよ?


嬉しいけどさ


笑えるわけないでしょ


「あのさぁ、お前。

 もっと素直に喜べよな・・・」


真琴が言っている間に


あたしの手は動いていた


動いた手は


真琴の手を握っていた