次の日も、
朝、祥太が来てくれた。
どこに行くかもわからずに、
また自転車の後ろに乗った。
紺色のTシャツ
カーキ色のハーフパンツ
振り返った祥太は、
前髪が少し目にかかっていた。
また坂道を下りて、
川沿いの道を走って… …
草むらの脇で自転車が止まった。
自転車から降りると、
祥太は手を繋いできた。
草むらの中を手を引かれて歩くと、細い道に出て、
この細い道をずっと歩いて行くと……
あ……なんとなく覚えているここ……
そう思った時に、
黄色いひまわり畑が見えた。
あの頃よりも、もっと広くなっている……
「やっと最近咲いたんだ」
あの頃よりもたくさんのひまわりたちを見ることができて、
嬉しくなった。
祥太に手を引かれて、ひまわり畑の中に入って行くと、
肩に花があたって、黄色い花粉がついた。
道の途中で祥太は立ち止まり、
周りを見回した。
私は手を離し、ボードを取り出した。
【ここで初めて名前を呼んでくれたんだよね】