「約束」涙の君を【完】





おばあちゃんが……

そうだったんだ……





「苦しくなったらすぐに教えろよ」




祥太……




【祥太と一緒なら、苦しくなんかならない】




こんな大事なこと、声で伝えたいのに。


祥太はボードの言葉をみて、あははっと笑った。


「だといいけどな……」



まだ何か言いた気だったけど、太一くんたちが川から上がって来たから、

祥太は黙ってしまった。





「お兄ちゃん、もう、お昼だから俺ら帰るから」








「お。気をつけて帰れよ」



3人はニヤニヤとしていた。




「お兄ちゃんは彼女とデートだって母ちゃんと父ちゃんに言っておくから!」



あはははっと笑いながら、行ってしまった。




【弟くん?】



祥太は、「あぁ……」と言って、


ちょっと俯いてしまった。




聞いちゃいけなかったのかな……






「去年、父ちゃんが再婚したんだ。


太一は、向こうの連れ子だよ」