そう言って、
緑色の石を木漏れ日にかざすと、
ガラス玉のように瑠璃色に輝いた。
本当だ…綺麗…
その光を見上げていたら、涙が出てきてしまいそうになって、
ギュッと目を閉じた。
そして目を開いて、
下を見ると、
祥太はまぶしそうな顔をしていた。
「祥太…ありがとう…
大切にするね。
石も、祥太と一緒に過ごした夏休みも、
ずっとずっと大切にするね」
私がそう言うと、
祥太がゆっくりと石段をまた上ってきた。
「祥太は、絶対に大丈夫だよ。
この辺の人たちによく思われていないって言ってたけど、
絶対に大丈夫だから。
だって、祥太いい奴だもん。
きっとわかってくれる人がたくさんできるから。
私もね家族のことで、
いろいろと悪く言われたりして、
祥太の気持ちよくわかる。
でも、私頑張るから。
祥太も頑張っているって思えば、
私も頑張れるから。
だから……」