駅に着き、 バスに乗って、川沿いのバス停で降りた。 ゆっくりと坂を上って、 右に曲がると、 まっすぐのあぜ道。 その先に、優衣の家。 何も変わらない風景にホッとした。 庭先に入ると、 じいちゃんと、ばあちゃんが見えた。 「おおお!祥太ー!おかえりー!」 ばあちゃんが縁側に出てきた。 「今年もお世話になります。 とりあえず、荷物置かして」 どかっと、縁側に荷物を置くと、 玄関の方へ回って、 山沿いの道に出た。 そして、神社へと続く石段を上った。