強く……なってほしい?
「俺がいなくても、
ひとりで大丈夫か?
優衣は、大丈夫か?」
真剣に聞いてきた祥太の目が、
潤んで見えるのは、気のせいだろうか……
「ひとり……
なんで?なんでそんなこと聞くの?
ひとりでなんて、生きていけない……
私、祥太がいないと生きていけない!」
祥太は俯いてしまった。
「だから、一緒にいてよ……
避けないで……
あんなに毎日一緒にいたのに、
どうして突然?
どうして?
祥太がそばにいてくれないと、
私、どうしていいかわかんない!」
祥太はずっと俯いていた。
「好きなんだ……
俺は、優衣が好きなんだ。
でも、もう、
そばにはいられない」
え…………
頭の中の思い出たちが、
ぐるぐると回って、
真っ白になった。
「どう………して……?」
祥太は、顔を上げた。
「俺、3学期が終わったら、
東京に引っ越すんだ」