「約束」涙の君を【完】





「大丈夫か?」



祥太は、私が持っていたトレイにコーラを乗せた。




「うん」


「なんかあったらすぐ言え」


「なんか?」


「わかったな」


「う……うん」




祥太はものすごく不機嫌そうな顔だった。




怒っているのかな……



気になりながらテーブルに行くと、



カシャカシャ



携帯を向けられ、写真を撮られた。



「あの……コーラです」



コーラをテーブルに置くと、



「一緒に撮ろうよ」



と、一人の男子が立ち上がって、


私の隣に来た。




「あの、写真はこま……」

ガシッと腕を掴まれて振り向くと、祥太が立っていて、




「俺のなんで」






と、強く引っ張られた。



「祥太……」




そのまま廊下に連れて行かれると、



祥太は私の腕を掴んだまま、前に立った。




「写真なんか撮らせんな」





祥太は、私をまっすぐ見て言った。



「あ……ごめん……」




私が謝ると、目をそらした。



しばらく腕を掴んだまま、祥太は黙っていた。




もしかしてこれって……




「祥太……やきもち?」




祥太は自分の髪をくしゃくしゃっとした。



「そんなはっきり聞くなよ……



妬いてるよ、すっげー妬いてる」





なんだ、そうだったんだ……


祥太もやきもち妬いてくれたんだ。



私と同じだ……





私は祥太の胸におでこをつけた。



「私、祥太しか考えられないから。


心も体も全部……祥太だけのものだから」



「体も?」



あっ。


ガバッと胸から離れた。




「いや、違う違う!そんな……変な意味じゃなくて。


全然、そういう意味じゃなくて……」



祥太は、不機嫌な顔から、ぶっと吹き出して笑い出した。