文化祭二日目。
朝、迎えに来てくれた祥太に会うと、
昨日の事を思い出してしまった。
実は筋肉質な身体とか、
見下すような表情とか……
顔を見た瞬間、顔が熱くなってしまった。
「お、おはよ」
下を向いたまま挨拶したら、
前髪をくしゃくしゃっとされた。
自転車の後ろに乗って、ブレザーの背中に腕を回し、頬を寄せると、
いつも以上にドキドキした。
駐輪場に着くと、手を繋いできて、その大きさと温かさに、またきゅんとして。
祥太は私の手を引いて、
校舎の方ではなく、
自転車で通り過ぎてきたロータリーに私を連れて行った。
そこにある掲示板を見ると、
【東高祭 ベストカップルコンテスト】
と大々的に書いてあり、
その下にある投票台で、何人かが書き込んでいた。
掲示板には三枚の写真が貼ってあった。
2年と3年生の写真は、
女子が男子の腕にしがみついているのと、
男子が女子の肩を寄せているので、
二枚ともカメラ目線で、撮られていた。
その中で、私と祥太の写真は……
教室の窓際
明るい陽射し
窓際の席に座って、
はにかむように少し下を向いて笑っている祥太と、
隣から祥太に微笑みかけている私
「これ……」