「約束」涙の君を【完】





3人の女子たちは、私をじっと見つめてきた。



「あの、あの……私……」




祥太は、私の後ろから両肩にポンと手を置いた。



「彼女」



女子たちは「あぁ……」と落ち込んでいる様子だった。




祥太はそのまま私の肩を押して、ついたてまで戻した。



「何の話してたの?」



こんな事聞いたらいけないって、わかっていたけど、


聞かずにはいられなかった。



私が聞くと祥太は、「何でもないよ」って、



また他の接客に戻ってしまった。




それから、



「かっこいい執事がいるって、あの人かな……」って、

ついたての向こうから聞こえて、


祥太目当ての客が増え、

それに連れて、声を掛けられているのを見る回数も増えた。






陽菜みたいに、私も強くなれたら……




私が彼女です!って叫べたら……



そんなこと、私にはできない。







教室の隅っこで、ただヤキモチを妬くしかない自分が、

弱過ぎて悲しくなった。