「約束」涙の君を【完】






文化祭一日目。



朝、家まで迎えに来てくれた祥太と一緒に教室に入ると、




「結城、こっちこっち」



と、祥太は男子に教室から連れ出されてしまった。




私は午後担当だけど、

女子たちがいる、ついたての裏に行き、

開店前の準備を手伝った。



クッキーと、ドーナツと、ジュース、お茶、コーヒー……




確認している時、「ちょっと!男子たち見てみ!」


女子たちがついたてから顔を出したから、私もつられて顔を出すと、



教室に入って来た男子たちが、



いろんな仮装をしているのが見えた。





「なにあれ、ホスト?似合わね〜」


「あれは……なんだろ?お祭り男?」



女子たちの反応がイマイチな中、賢人くんが入ってきた。




「麻生くんかっこいい!」


「執事?執事だよね?かっこいい!」



きゃーと女子たちに賢人くんが囲まれてしまって、


あおいを見ると、あおいは明らかにイライラしていた。




賢人くんはそんなあおいに気づかずに、デレデレして、


女子たちと写メを撮っていた。




バン!!



あおいは、机に手を叩きつけた。




「ごめん……優衣は午後だよね。


悪いけど、午前と交代して」



「あ……うん」


「ちょっと我慢できない。抜ける」




あおいは、ビニール手袋を外すと、賢人くんの所にまっすぐ進んで、


賢人くんの腕を引っ張った。



「なんだよ、あおい」


あおいは返事することなく、



そのまま教室から出て行ってしまった。