甘い香りに包まれた部屋で、
つまみ食いしながら、
大量に焼けたクッキーを袋詰めした。
もう、10時過ぎてる……
「他のグループもクッキーOKだって。じゃあ大丈夫だね」
あおいがメールを確認して言った。
そして、みんなに一袋ずつクッキーを持たせた。
「お疲れ!明日から頑張ろう!」
あおいに見送られて、
みんなバラバラに帰った。
「優衣、気をつけて帰りなよ」
私は自転車に乗った。
「うん。わかった。また明日ね」
あおいは、片手を軽く上げた。
真っ暗な中、自転車をこぎ出した。
こぎ出してすぐに、携帯が鳴った。
ん?祥太?
私は自転車を止めて携帯に出た。
「もしもし?祥太?」
【今終わったって、あおいからメールがきたから……】
「うん。遅くなっちゃったけど、
楽しかった」
【そっか。今どこらへん?】
「今?まだあおいのうちからすぐの……
自販機が三つ並んでいるとこ」
【あはははっ、あそこか。
じゃあ……そこ右まがって】
「右?わかった」
私は片手で自転車をこぎ出した。
【そしたら、2個目の交差点を左】
「2個目2個目……あった、
うん。まがったよ」
【んで、まっすぐ】
「まっすぐ……」
祥太に誘導されて、まっすぐ走って行くと、
祥太の家が見えて、
玄関の前、
街灯の下で、
電話をしている祥太が見えた。



