週が明け、確認テストの日が来た。



あれから毎日放課後、祥太に勉強を教わったおかげで、


とりあえず無事に終わった。



テストも返却され、


金曜日、


確認テストの上位30位までの順位が廊下に張り出された。



【1】結城 祥太 300点

【2】水沢 優衣 279点



【7】青井 寧々 274点



【29】麻生 賢人 254点





昼休み、

いつものようにあおいと杏と3人で机をくっつけてお弁当を食べていた。



「もうさあー。数学赤点で、早朝補習だよー!最悪ー!!」



杏は、がっくりと肩を落とした。





「ちゃんとテスト勉強したの?


彼氏と遊んでるからそうなるんだよ」


あおいは、パクッとご飯を食べた。



「あおいは、頭いいよね。


優衣も頭よかったのかぁ……


祥太なんか、昔っから毎回学年トップじゃん。

300点って満点かよ!」



「杏だって、中学の頃はできたじゃん。彼氏と遊び過ぎて成績落ちたんじゃないの?」




「う、ううぅぅ……」



その時、祥太と賢人くんが、学食から戻ってきた。




杏が賢人くんの机と椅子を使っていたから、


賢人くんは、あおいの机の上に腕を乗せて、脇にしゃがみ、

祥太は自分の席に座って、窓際の壁に背中をもたれて、こっちを向いてた。



「あおいのおかげで、30位以内入ったよ!ありがとな」



賢人くんは、あおいの机の上に乗せた腕に顔を乗せて、

あおいの顔を覗き込んでいた。



「別に。賢人が勝手にやってたことじゃん」


あおいは、賢人くんから目をそらし、お弁当に蓋をした。



「なに照れてんだよ!」


賢人くんがあおいの頬をつんつんとした。


「さわんなって!賢人!」


あおいが賢人くんの手を掴んだ。


「なんだよ、寧々ちゃん」


賢人くんがにこにこの笑顔であおいの名前を呼ぶと、




あおいは顔を真っ赤にして立ち上がった。




「な、名前で呼ぶな!トイレ!トイレ行ってくる!」




あおいはそのまま教室を出て行ってしまった。



賢人くんは、あおいの席に座って、


明るい茶髪の髪をくしゃくしゃっとかいた。




「俺のこと嫌いなのかな……」