俺だけのものに……してよ……
私、祥太が好きなんだよ……
声で伝えたい
早く、『好き』って言いたい……
祥太は、ゆっくりと肩を押して私の顔を見つめた。
優しく頬を撫でて、
私の顎をそっと持ち上げると、
祥太の顔がゆっくりと近づいてきた。
どんどん近づく祥太の顔が、
普段の祥太と違って、ちょっと大人っぽい感じだったから、
心臓がおかしくなってしまうんじゃないかと思うくらい、
ドキドキした。
もう、唇が……と思って、
私がぎゅっと目を閉じると、
コツンと、おでこに何かが当たった。
目を開けると、
祥太が私のおでこに、自分のおでこを当てていた。
そしてふっと笑って、
「無防備過ぎだろ」
って……
おでこを離した。
そしてそのまま肩を押されて、ベッドに座らされた。
「ほんと帰りたくなくなるから。
じゃあ、な……」
それだけ言って、部屋から出て行ってしまった。