「新ぱっつあん…お願いだから…ど…いて…」

目の前には永倉さんを必死にどかそうとしている平助の姿。

………これは助けた方がいいのか？

ードスンっ

そう思う前に平助は永倉さんを横にどかした。

「つっかれたー！
あ、空、座って座って」

そして気さくに声をかけて………

「っておい！
さっきのことちゃんと納得いくように説明してくれるよ・ね？」

なんか流されそうだったけどそれじゃあたしがなんのために平助に引きとめられたのか分からないもん。

「はっはい！もちろんであります！」

「よし。…で？永倉さんはどうしたの？」

「いつものことだよ。
今は春だけど新ぱっつあんは体温が高いから涼しいところを好むの。
僕の部屋新ぱっつあんの部屋よりちょっと涼しいから…。
いつも寝ぼけて僕の部屋に……」

なんで僕は毎朝起きるたびに新ぱっつあんの顔を見なきゃいけないんだ…と嘆いている。