「…あんさんはさ、相手がそうは思ってなくてもふとした言葉とか行動で勇気とか元気をもらったことないか?」

……あ、

「ある…。」

沖田さんが気を使ってお団子持ってきてくれたときとかすごく元気もらったかも…。

「それと同じようなもんや。
きっとどんな形であろうと誰かに“大丈夫だよ”って言ってもらいたかったんちゃうか?
あとは…あんさんが家出したとき、総司はあんさんを浪士から守ることができたやろ?
それで僕にも守れるんだって思ったんやないか?」

「……そんなもんなのかなぁ…」

「そんなもんなんやで。人間って。」

「そうですか…」

「まぁ、初めは総司も警戒心とかもあってかあんなに冷たかったんかもしれんなぁ。やけど、体張って子どもを守ったあんさんのこと、認めたってことなんやないか?」

そう言って山崎さんは二ヒッと笑った。

ー認めてくれた。

そう考えたらとても嬉しくて…思わず笑みが浮かぶ。

「……っそうですか。教えてくれてありがとうございましたっ!」

「いーでいーで♪
ま、頑張ってな♪」

そう言って山崎さんは天井に戻っていった。