「?後ろに何かあるんで…………」

後ろを振り返るとそう、美少年がどす黒い笑みを浮かべてこちらを向いていた。

その美少年の後ろに黒いオーラが見えるのはあたしだけだろうか?

「誰に向かって言ってるんです?
公衆の面前で恥じらいというものがないんですか?」

「おーのー…」

あたしの真後ろにはなんと美少年もとい沖田さんがどす黒い笑みを浮かべていた。

それに気付かずに沖田さんの悪口を言っていたあたし。

殺られる。確実に殺られる。

「すっすみませんでしたぁぁぁぁー!
決して悪口言ってたわけじゃないんです!」

「へぇ…あれが悪口とは僕はおもってませんよ。」

「へ?」

「僕をけなしていたようにしか聞こえませんでした。」

そう言って刀を鞘から抜き出す。

「それ同じ意味ですっ!
ほんとすみません!」

「死ぬ前に言い残したいことはありますか?」

そう言って刀を振り上げた。

ードキン

その姿はとても綺麗で思わず見とれてしまった……って見とれとる場合じゃないー!

原田さんっと助けを求めるがなぜか喜んで観戦している様子。

「さよーなら♪」

沖田さんがそう言って刀を振り下ろそうとしたときだった。

ーガチャンっ

そんな大きな音がしたのは。