「時代の扉を開けるにはある条件があるんだ。」

「条件?」

頭を正常に戻してなんとかクウの話を聞く。

「うん。その条件っていうのはいたって簡単なんだ。それが記憶を消すこと。」

「どうゆうこと?」

「二つの時代にいたら記憶がごちゃごちゃになっちゃうでしょ?だから。」

「え…じゃあお父さんは?お母さんは?」

「そこらへんはまぁ大丈夫。けど……」

「けど?」

「君がきた時代は危険過ぎるんだ。
下手したら死ぬかもしれない…。
今はまだ元の時代に戻ることは出来ない早くても2年後だ…。」

「2年後⁈」

「神様は大変なんだ…ごめんな。」

「え…あ…」

なぜか2年後という数字にホッとしている自分がいた。

「記憶はまた消しておく。じゃあな。」

クウがそう言った途端、目の前が真っ白になった。