「ってぇなぁ。
なにすんだよ空!」

ちょっと怒り気味で藤堂さんは言っているけど、そんなの知らない。

「藤堂さんが無視するからでしょ!!!」

大きな声でそういうと、

「あ、そうだ藤堂って僕のことか!」

なんて声が返ってきた。

「・・・は?」

「僕みんなから平助ってよばれるからさー。
藤堂さんってよばれてもピンとこないんだ。
だから空も平助って呼んで。
今みたいに悪気はないんだけど無視しちゃうかもしれないから」

なんだ・・・無視してたわけじゃなかったんだ。

全部あたしの勘違いってこと?

・・うわぁ!はずい!

「えっと・・・・・・・・・けっちゃってごめん!」

とりあえずそういうと、

「えー?やだ」

なんて声が返ってきた。

「えぇ!ほんとごめん!!!!!」

「やーだっ」

そんなやりとりを永遠と繰り返していると、ぷっと噴出したようにとうど・・・平助が笑った。