…きっと、沖田さんが刀を抜いた音。

どうせ逃げようとしたら、斬るつもりなんだろう。

「・・逃げませんよ。
だってっ記憶がないのにどこへ行くって言うんですか?」

沖田さんの方の体を向けそういうと

「っ!」

沖田さんは少し驚いたような顔をして刀をしまった。

それを見て、あたしは部屋の端によって眠りについた。


ーやっぱり疑われてるんだ

ーでもしょうがない・・。

自分にそう言い聞かせながら。