「じゃあ俺は近藤さんに報告してくる」

「あ、僕もう行くねー」

「おいおい平助、逃げんじゃねえよ。」

「新ぱっつあんも逃げてるじゃない。」

それぞれがそんな言葉を発しながら、部屋を出ていった。

「……沖田さん、よろしくお願いします」

沖田さんとあたししかいなくなった部屋で沖田さんにそういった。

「僕は僕の仕事があるから邪魔しないでね」

「……頑張ります」

「逃げないでね。
追いかけるのも斬るのも面倒くさいし。」

「………逃げる場所なんてどこにもない…」

あたしのつぶやきは誰の耳にも届くことなくとけていった。