「ったぁー…」

お尻をさすりながら目を開ける。

辺りはもう真っ暗で、どこか見たことのある景色が広がっている。

「……あれ?」

そこは、紛れもなく屯所だった。

〈君が望めばどんな時代にでも連れてってあげるって言ったでしょ?
君は…この時代にくることを望んだ。
向こうでの君の存在は消すことになる。
君はここにいていい。
みんながそれを望んでるんだ。
だから……ここに連れて来た〉

空からそんな声が聞こえた。

…クウだ。

あたし…そんなにここの時代にきたかったんだ。

そんなに…あっちに帰りたくなかったんだ。

「じゃあ…ずっとここにいていいの?」

〈もちろん。
…だけど…〉

「だけど?」

〈時空の扉の中じゃ、1秒が1日なんだ。〉

…は?


「つ、つまり…」

〈そう、4ヶ月ぐらい経ってる〉

うっそーーーーん!

ってことは何?7月?!

〈じゃあ、これで。〉

おいこら!

まてやクウーーーー!