それは、突然の出来事だった。

「ねぇ空。」

「んー?」

「夫婦になりません?」

…めおと?

め、お、と?

「め、夫婦ぉぉーーー?!」

つ、つ、つまり……結婚?

ぷ、プロポーズ?!

「…僕、ずっと空と一緒にいたいんです」

ードクン

あたしだって沖田さんとずっと一緒にいたい。

ずっとここにいたい。

一度は帰るって決心したはずなのに…

なんで心が揺れるんだろう。

ーポタ

知らない間に涙が落ちる。

「…空、僕に隠し事してるでしょう?」

「そんなことっ…」

「…僕の目をみて言ってください。」

「……ーっあたしだって…あたしだって沖田さんとずっと一緒にいたいよ!
だけど……っだけど無理なの!
あたしは…ここにいていい人間じゃないの!
…っこんなことなら…っ貴方と離れるぐらいなら記憶なんていらないっ!」

ポロポロと流れ落ちる涙は止まることをしらないのか、泣きつかれて寝るまでとまってはくれなかった。