「失礼します」


お辞儀をしながら中に入ると、父様が大きなソファーに腰掛けていた

そして、その向かいにロズレッド国の王様が座っていた


「レイ、来なさい。ご挨拶を…」


父様に手招きされて、そばにいくと初めて気が付いたもう一人の存在

ロズレッド国王様の隣に、俺と同じ歳くらいの女の子がいた

赤みがかった茶色の長い髪
大きな深い赤の瞳

…可愛い…

目の端でその子を捉えながら、俺はロズレッド国王様に挨拶をする


「初めまして。シーブルー国の王子…レイです」

「初めまして、レイくん。私は、ロズレッド国の王。そして、この子が…」


ロズレッド国王様に促され、女の子が俺を見ながら口を開いた